英語の先生として、たぶん一番言いにくいことを書きます。

「英文は、たくさん読めば読めるようになる」
これ、嘘です。いや、正確に言います。
「読み方を知っている人が」たくさん読めば、読めるようになります。
知らない人が何百ページ読んでも、何も起きません。本当に、何も起きません。塾でよく見る光景があります。模試をせっせと解いている。教科書を最初から最後まで読んでいる。単語帳も一周終わった。で、次の模試。点が、動かない。本人は言います。
「え、こんなにやったのに?」
やったんです。量は。足りていないのは量じゃないんです。英文を読むというのは、技術です。どこで切るか。どれが主語で、述語はどこに出てくるのか。この it は何を指しているのか。この and は、何と何をつないでいるのか。一文一文、そこを考えながら読む。この技術を身につけながら読まないと、いくら読んでも「英文の前を通り過ぎただけ」で終わります。漠然と読んだ時間は、残念ですが、ゼロ時間と同じです。どんなに大量に読んでも、無駄です。
じゃあ単語はどうか。

単語を覚えるのは大事です。これは間違いない。ただ、ここに落とし穴があります。単語の意味は、文章で変わります。辞書の一番目の意味を当てはめて、意味が通らない。
そこで「自分は単語力が足りない」と思ってしまう。違います。その単語は、知っているんです。知らないのは、その文の中でその単語がどういう顔をしているか、です。
だから読み方はこうなります。単語の意味を、文章の中で決める。
「ここではこっちの意味やな」と、いちいち考えながら読む。
面倒くさいです。最初は一行進むのに時間がかかります。でも、そこを考えながら読んでいると、英文は次第に読めるようになります。逆に言えば、そこを考えずに読んだ分は、全部消えます。何時間かけても消えます。
だから自考塾は、量から入りません。読み方から入ります。